2014年09月04日

宮崎ますみさんの「びぶれ」コラム24

から梅雨だと思ったら、雨ばかりの8月でしたね。
9月に入り広がった青空
雲に隠れている間に、空高い秋空になっていました。

びぶれ9月4日号に宮崎ますみさんのコラムが掲載されました。
先月の続編です。



「続・僕は何のために生きているの?」

前回、長男が幼い頃から戦争、原爆、広島にこだわっていた、というお話をしました。
それまで住んでいたハワイから日本に来て、すぐに行きたいとせがんだのも広島。
私も不思議でしたが、彼自身も不思議に思い、理由を知りたがっていました。
そこで彼の潜在意識に入ってみることにしたのです。

深いリラックス状態に入ると、息子はイメージの世界で、意外にも白い鳩になっていました。
潜在意識は、小学校5年生の彼が傷つかないよう、人間としてリアルな体験をするのではなく、
安全な方法を選んだのでしょう。

彼はイメージの中で鳩となり、気持ち良く空を飛んでいました。
美しい白い砂浜とブルーの海がある無人島へ行った後、広島の海岸へとやってきました。

「牡蠣がごろごろしている。
あ、おばさんが見える。おばさんが海を見ながら立っている。戦時中の着物を着ている」

私は、鳩になった息子がどこでその光景を見ているのか聞いてみました。

「木にとまって、おばさんを見ている」

息子は潜在意識の中で、おばさんの気持ちをありありと感じ始めたようです。
おばさんは、戦争に行ってしまった我が子のことがとても心配で深い悲しみにくれていました。

そして、時を進め、場面をおばさんの家に移してみると、
おばさんはコタツに一人で入っていました。
鳩はそばにある木の上にとまって、おばさんを眺めていました。

鳩もまた悲しみにくれるおばさんのことが心配でなりませんでした。
鳩は空を飛ぶことが大好きでした。けれど戦争中はそれが叶わない。
その気持ちになりながら、苦しそうな顔をする息子。

悲しみの中に居続けてはかわいそうなので、戦争が終わった場面へと導きました。

「戦争が終わった!これで僕は自由に空が飛べる」
歓喜と安堵が交じり合い、緊張から解き放たれたところで、
イメージの世界から現実の世界へと戻りました。

鳩は平和の象徴。息子は戦争のない世界を願って生まれてきたのかもしれません。 

アメリカ・ロサンゼルスで生まれ、小学1年生から4年生までハワイで育ち、
高校3年まで日本で育った息子は、今秋からアメリカで大学生活をスタート。

「生きる意味」を自分自身で感じ取る時期が来たようです。



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